Column

ひと味違う仕上がりに。毛皮ミシンってどんなミシン? (2020.5.15更新)

袋やお洋服を仕立てたり裾上げなど、お直しの際にも便利なミシン。
RENの製品も職人がミシンを踏んで仕立てていますが、1つ1つのデザインや特徴によって
細かなパーツやラインの縫い方を工夫するために、数種類のミシンを使用していることはご存知でしょうか?

平ミシン、腕ミシン、ロックミシンやコンピューターミシンなど、ミシンにも様々な種類があり、その一つ一つを使いこなすにも職人の技術が大きく影響してきます。

そんな数あるミシンの中から、最近RENでは新たに「毛皮ミシン」(別名:カップシーマーミシン)が仲間入りしました。


布を送る2つのカップ

「毛皮ミシン」とは、2つの回転するカップで布を送り、端をまつり縫いのように仕上げることで縫いずれが少なく、また、縫い代が浅く縫えるのが特徴のミシンです。
あまり聞き馴染みのないようなミシンですが、主に毛皮やスキンブーツ・手袋など、実は私たちの身の回りの製品にもよく使われています。

通常、バッグの縫製に使われることはあまりない「毛皮ミシン」ですが、「極力、革を無駄にしない」というRENのものづくりに寄り添うかたちで、デザイナーの提案により起用されました。
毛皮ミシンのポイントは、縫い代が浅い=「余分な革が少ない」ことでより軽い作りが実現できること。
加えて、REN製品では縫製部分に力を加えることでちらりと顔を出すステッチをアクセントとしてデザインに落とし込んでいます。

縫い方が少し特徴的な分、縫製も一筋縄ではいきません。
毛皮ミシンの下糸は上糸からひとつなぎで持ってきます。
通常のミシンですと下糸が上糸と別で用意されているのですが、下糸としてどれくらいの長さが必要になるかを予想して上糸を先に伸ばして確保してから縫い始めなければなりません。
また、針が上下に動く通常のミシンとは異なり、毛皮ミシンは針が奥から手前へと平行に動くため、常に革を手で持ちながらの縫製となります。
このようなことから、馴染みのある家庭用ミシンのような縫製の仕方と比較してみると手間と時間のかかる繊細な作業が必要となります。

毛皮ミシンでの縫製は、RENのこだわりポイントの1つ。
バッグがどんな方法で縫製されているかなどは、普段ならあまり気に留められる箇所ではないとおもいますので、知らずに通り過ぎてしまいそうなお話かもしれませんが、ぜひこの機会に知っていただけると嬉しいです!

・2020年5月現在は、ドクターズバッグの縫製に毛皮ミシンを使用しています。


\ 毛皮ミシンを使用してお作りしている商品はこちら /


昔ながらのドクターズバッグをモデルにデザインした『バンブーハンドルドクターズバッグ』。間口が広く開き、中のものが見やすい独特な口金を起用し、竹細工のハンドルを合わせることで、どこか懐かしさを感じるような、上品でレトロな雰囲気に仕上げました。 小ぶりながらも存在感があり、持つことでさりげなくコーディネートを引き立ててくれるバッグです。

『フィリップ / ドクターズバッグ』

外寸法 幅330mm × 高さ160mm × マチ210mm
製品重量 約500g
素材 牛革<PHILIP>
生産国 日本
品番 9E-51032