特集

19AW特集_軽やかで、なめらか。お洋服を羽織るように。〜新素材”ライニングスエード”〜

19AWにRENがご提案したい新しいレザー”ライニングスエード”は、 しっとりと滑らかで、お洋服のような軽やかな風合いが魅力のレザーです。 ライニングスエードとはいったいどんな素材で、どこでどんな風に作られているのか? 今回の特集では、ライニングスエードが作られる工程について生産元のタンナー職人にお話を伺いましたので、ちらりとご紹介したいと思います。


『LINING SUEDE / ライニングスエード』とは、バッグやシューズの裏材に使用するために作られた、クロム鞣しのスエードピッグスキンです。スエードとは皮の裏側をけば立たせて鞣した革。きめが細かく肌触りの良いスエードを作るため、革の厚みを繊維密度の高い表層まで薄く漉きサンドペーパーで丁寧に研磨し仕上げられています。軽く、柔らかく、通気性の良い素材で、裏材だけではなくメインの素材としても十分な強度があります。


・タンナー職人に生産背景のお話などを伺いました・

国産にこだわり作られているスエード

RENのピッグスキンは、原皮は国産、鞣し・染めも国内で行うことにこだわっており、
新素材のライニングスエードもまた、日本が誇る豚革の産地・東京墨田区のタンナー工場で作られています。

革の厚みは
バッグや靴に適した0.7~0.8mmに

墨田区には、創業以来60年近く、豚革の鞣し → 革漉き → 染色 → 仕上げの一連の工程を、細かく数値化して技術の向上を図ってきたタンナー職人たちがいます。豚革の生産背景について尋ねると、「昔はランドセルに使われることがほとんど。技術が進み、10年以上前から衣料用の素材としても作られるようになったんです。」とお話しくださいました。

繊維構造が緻密で通気性が良く、丈夫であることから、ハイブランドで高級品として扱われるようになった豚革。タンナー工場でも衣料用としての軽量な豚革の開発が行われる中で、バッグや靴に適した素材の追求が毎日行われてきました。

「スエードは、革の床面(裏面)にサンドペーパーをかけ起毛させたもので、独特の風合いの中に温かみがある素材です。私たちが扱う豚革は、表面から裏面に向かうほどに繊維構造が荒くなるので、出来るだけ繊維の緻密な表面に近い方がスエードの仕上がりが滑らかで肌目が綺麗になるんです。でも、革は薄くなるほどに強度は落ちてしまい、”強度”か”仕上がりの綺麗さ”かのどちらかに偏ってしまう可能性もあります。」 そこをクリアするために職人たちが試作を重ね、厚すぎず薄すぎず、肌目の仕上がりや使い勝手においてベストな0.7~0.8mmの厚さに仕上げた素材の1つにライニングスエードがあります。

細かな染料の使い分けにより、
繊細な色表現を可能に

染色に使用する染料は数種あり、用途によって使い分けをされているそうです。日光堅牢度を良くすために発色の良いドイツの染料を使用し、芯通し(革の芯まで染める作業)の際には国産の染料を使用します。また、その配合も色によって比率を変えているとのことで、本当に数限りない種類の色表現が可能なのだそうです。

「一番作るのに難しい色は、最初から色を作り出さなければならない”新色”やモスグリーンなどの淡い色合いです。原色は比較的作り易いんだけれども、淡い色は何色もの染料を配合して作り出さなければいけないので、結構これが難しい。」 温度管理が一律で済む夏場でも、マッチ棒の頭程度の染料の違いによって全く別な色合いに仕上がるのだそう。ここではお披露目できないのですが、試作条件を変えて2~3日置きに記録しているデータを見せていただいたのですが、温度管理、染料の配合、乾かす時の湿度などが細かく数値化されていて、実際にそれが”この色を作るときはこの条件”というような形で保存を積み重ねているのだそうです。

風合いの良さは 干し場の仕組みに秘密が

スエードを染色した後は干し場で革を一枚一枚吊るし、ここで2日〜3日干します。乾燥場の壁を見ると、板が無双に開く仕組み。「染色した革は自然の風で乾かすと風合いが良いんです。だから、風通しを良くするために壁は無双の仕組みにしてます。でも、乾きすぎてもダメ。乾きすぎる前に次の工程へ作業を進めています。」 この段階ではイメージしている色に仕上がるかどうかは、まだわからないとのこと。1つの色を作り出すために数ヶ月かかることもあるとのことですが、失敗も次の成果に生かすなど、相当の努力と経験を重ねておられました。

取材の終わりに

“その技術を習得するには年月がかかるものだ”と職人が一言。 「習得は結構難しい。染色は、頭がいい人に一生懸命教え込んでも大体10年くらいはかかります。染色だけで10年です。鞣しも10年くらいかかります。仕込む月によって加工の時間だとか温度だとかを変えて、1年に1回しか同じことをやらないんですよ。仕事の流れを覚えるために10年工場にいても10回しかできない。だからよっぽど記憶力の良い人じゃないとなかなか習得できないんです。」と、染料のお話に絡めて、一人前の職人になるために年月がかかる理由を真剣な表情でお話くださいました。年を取っても全部はできない。今は、ほとんどそういうことができる人がいらっしゃらないということを聞き、40年以上経験を積まれている方の技術をRENのものづくりに繋げることができるのはとてもありがたいことだなぁと思いました。


タンナー職人が手がけているライニングスエード。
今季のRENはこちらのカラーをご用意しました。
 [ color variation ]
ゆったりとしたレザーの風合いに合う、淡い色合いが魅力の4色。
お洋服に馴染みやすく、使い勝手の良い仕上がりです。

『ショルダーは、キュッとくくって長さ調整を』

薄く、柔らかなレザーの特徴を生かしたアレンジを。ショルダーが少し長めに感じたり、短めのワンショルダーで持ちたい時には、好きな長さでショルダーを結んで長さ調整を。

『前身頃のガマグチポケットがアクセント』

シリーズ全型には、前身頃に鉄の口金を使用したポケットを施し、シンプルな中にちょっと個性的にRENらしさをプラス。スマートフォンや小物類を収納してちょっと便利な使い心地を。

軽やかで、なめらか。お洋服を羽織るように
ライニングスエードでお作りしたのは、こちらのガマグチポケットシリーズ。
なめらかに心地よい肌触りと、お洋服を羽織るようにゆったりと、軽い。
素材の風合いと共に、真ん中にガマグチのポケットを備えたちょっと個性的なデザインもお楽しみください。

『ガマグチポケット2wayトート』
price: ¥20,000 +tax

『ガマグチポケットショルダー』
price: ¥19,000 +tax

『ガマグチポケットサコッシュ』
price: ¥23,000 +tax