財布と心理 ー #3 “理想のひとつ”を諦める

財布と心理 ー #3 “理想のひとつ”を諦める

公開日 : 2022/11/29

 

財布と心理

#3 “理想のひとつ”を諦める

 

どうやら財布には、使う人のポリシーやこだわり、生き方に至るまでがてきめんに反映されるようです。裏を返せば財布を見れば、その人らしさが浮かび上がってくるということ。そう、まるで心理テストです。本連載では、RENの財布を使う身近な人たちの「財布と心理」についてインタビュー。これを読むことで、あなたの選ぶ財布からも、あなた自身のことが分かるかもしれません。

 


 

#3 高阪正洋さん(RENを使い始めて半年)の場合。

 

 

愛用の財布

フラップポケットウォレット / 牛革・ソラム(charcoal)

カードケース / 牛革・ソラム(charcoal)

 


−−−この財布を使いはじめてどれくらい経ちますか?

半年くらい経ちました。

 

−−−財布を買い替える周期や理由について教えてください。

大体3年くらいおきに替えたくなります。とくに特定の欲しい財布があるというのでも、使っている財布が古くなったということでもなく、単純に飽きてきてしまったり、気分転換したくなったりしたタイミングです。

 

−−−直前には、どのような財布を使っていましたか?

ハイブランドものの二つ折りです。買ったときの満足感が最高潮で、そのあとは、次第に飽きてしまいました。B型だからかも。

 

−−−普段、財布にはなにをどのくらい入れていますか?

小銭とお札は多くても2万円くらい。カードはパンパンにならない程度。ポイントカードなどを多く持つタイプではありません。問題はレシート。行く先々でもらう領収証を財布のなかに溜めがちで、その膨らみが気になっていました。

 

 

−−−財布選びのこだわりを教えてください。

出かけるときは、バッグを持たず身軽でいたいので、小銭もお札もカードも難なく入る、小さめのもの。ポケットに収まるサイズが理想的で、着ている服にポケットがなければ、財布を直接手に持って出かけてしまいます。個人的に、財布は「持ちたい」と思えるものが見つからないものの筆頭。クラフトなものは色もつくりも野暮ったいイメージで、ファッションブランドが出しているものだと"狙い過ぎ”という感じがしてしまう。ならばと直前にはハイブランドのものを選んでみましたが、使っていて気分が上がらないし、ひと目でそれとわかってしまうのも嫌でした。結果的に、「持たないのが一番」と考えるように。「小銭もお札もカードも、最小限にしてハダカで持ち歩くには・・・・・・」と考えながら、それはそれでハードルもあって悩んでいました。

 

 

−−−この財布を使いはじめて、暮らしにいい変化はありましたか?

「持たない」は無理でもそれに近づけようと、RENの「カードケース」を財布として使うことにしました。ロゴが表に出ていない潔さに惹かれましたが、それでいて、まったくひとと同じでは満足できないというわがままにも応えてくれる。ちょっと冒険したい、というときに選べるcharcoalのカラーリングもそう。真っ黒より洋服に馴染むような気がしますし、革が育っていく色味の変化も楽しみです。シンプルなデザインなのに、革やカラーリングがこれだけの種類揃っていて、さりげなく個性を出せる。ハイブランドでもクラフトでもなく、RENを選びたい理由です。

 

 

また、機能をことさらに追求していないスリットのデザインは「たくさん入らなそうで、むしろいいな」と感じました。キャッシュカード、免許証、クレジットカードなど最低限のカード、毎朝行くコーヒーショップのポイントカード、そして名刺を入れています。お札はハダカで、小銭は外出先で出た分だけ。それを上着の内ポケットに入れれば、かなり身軽。

 

 

問題は、上着を着ない夏場や、上着に内ポケットがないとき。ハダカのお金を手で握って出かけるわけにはいかないので、だったらと、試しに二つ折りをサブの財布として導入。2種類の財布を、洋服に合わせて使い分けるようになりました。RENなら同じ素材とカラーで揃えやすいので、日によって中身を入れ替える必要性が生じますが、これがはからずもいい習慣に。頻繁に財布の中身をあらためるので、必要のないレシートなどをつど取り出して整理できる。財布のなかがいつでもすっきりと整っています。

 

−−−使っていて、ストレスを感じることはありますか?

ありません。

 

−−−なにかケアをしながら使っていますか?

特にケアはしていません。「革靴を長持ちさせるには、2日連続で履かないこと」なんて言われますが、財布も、日によって使い分けることで長持ちするかもしれませんね。

 

 

−−−あなたにとって、財布とはどのような存在ですか?

靴を選ぶのと似ています。これまで、理想の財布を見つけようとしてきましたが、ひとつで全部を叶えられる財布には出合えず、「いっそ持たずに過ごせるなら一番」とさえ思うように。でも、日によって靴を履き替えるみたいに、その日の用事や着る服によって使い分けていい。そう気づいてから、財布選びにポジティブに向き合えるように、財布をきちんと愛せるようになった気がします。3つ目の財布はなににしようかと、いま考えているところです。

 

 


 

今回の財布

Cow_SOLUM
カードケース
charcoal
Cow_SOLUM
フラップポケットウォレット
charcoal

 

 

 

 

 


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