公開日 : 2023/11/10
財布と心理
#7 ものを持たない、だから選ぶもの
どうやら財布には、使う人のポリシーやこだわり、生き方に至るまでがてきめんに反映されるようです。裏を返せば財布を見れば、その人らしさが浮かび上がってくるということ。そう、まるで心理テストです。本連載では、RENの財布を使う身近な人たちの「財布と心理」についてインタビュー。これを読むことで、あなたの選ぶ財布からも、あなた自身のことが分かるかもしれません。
#7 古沢陽子さん(RENを使い始めて半年)の場合。
愛用の財布
−−−この財布を使いはじめてどれくらい経ちますか?
半年くらいです。
−−−直前には、どのような財布を使っていましたか?
三つ折りの、すごく小さなお財布を使っていました。私、そんなにものを持たないので、これで充分かな、なんて思って買ってみたんですけど、今度は小さすぎてバックの中で迷子になって探せなくなっちゃうし、三つ折りだと出し入れに手間取ってしまって、ちょっと使いづらかったので。
−−−それで、もう少し大きめのサイズがいいと?
そうですね。小さいお財布を使う前までは長財布だったので、戻そうかなと思ったんです。ただ実際に長財布を手に取った時、なにか持て余しちゃいそうな気がして。なのでこれにしました。
−−−普段、財布にはなにをどのくらい入れていますか?
正直、財布の中にはそんなにものを入れてないんですよね。クレジットカードとキャッシュカード、免許書と保険証、あとは現金ぐらいで。領収書もそれほど溜め込まないでパパッと取ってしまうので、そんなに大きなものは必要ないんです。
財布に限らず、普段からもの自体をあまり買わないし、持たないんです。欲があまりないというか。ふだんは主人がやっているこのブルワリーを手伝っているか、本業も自宅からのフルリモートなので、お洋服も動きやすくて、汚れてもガシガシ洗えるものを選んでしまうし、家には必要なものは一通り揃っているので。
−−−そんな中、この財布はどんな思いで選ばれたのですか?
そうですね。だから一度買ったものは、長く使いたい。たとえば5年経っても、おそらく使っているだろうな、とイメージが持てるものを選ぶようにしています。確かに若い頃はもっと見た目がキラキラしたものや、美しいものを選んでましたが、今はあまり派手じゃない、実直なもののほうに惹かれます。
この財布は最初、手に持った時の収まりが好きだなと思いました。毎日持ち歩いてもかさばる大きさではないですし、厚みも手帳ほど大きくなくて、ちょうどいいなと。あとは革の素材感も好きですね。
−−−ポケットはどう活用していますか?
ここにはレシートやカードの明細を入れてすぐに捨ててしまうので、実質、必要なものは入れないようにしています。
−−−使いはじめて、暮らしにいい変化はありましたか?
二つ前は、白い色のお財布を使ってたんです。気に入っていたんですけど、やっぱり白ってどうしても最初のきれいさを失ってしまうというか。見るに堪えなくなってしまって。だけどこのお財布は、変化を楽しめるのがいいですね。ものと自分との距離が、だんだん縮まっているような感覚はあります。
−−−なにかケアをしながら使っていますか?
そんなに汚れていないので実はまだしていないのですが、いずれきっと革用のクリームを塗り込んで、お手入れする時が来るんだろうなと思います。普段ものを使うときもちゃんと、丁寧に扱いたいなと思っているので。
−−−あなたにとって、財布とはどのような存在ですか?
お財布って、けっこう記憶と結びつくところないですか?「あの時、そういえばこの財布使ってたんだよな」みたいな感じで、思い出すことがある。だから長く使うほど、いろんな記憶が詰まるものなのかもしれないですね。
今回の財布
SOLUM
ポストマンウォレット(camel)
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