いい革を広める。ジャワカウの秘めた想い。

いい革を広める。ジャワカウの秘めた想い。

公開日:2021/11/5

 

厚みがあり、かっちりとした印象もある。ジャワカウという革を使った2wayトート。REN=軽くて柔らかいレザーを想像するひとは「らしくない」と思われるかもしれません。が、意外にも「その重厚感が好き」と、とくに女性スタッフに人気です。

太めのショルダーストラップも相まって、エンジニアバッグのような無骨な印象。それが、「あえてワンピースなどのフェミニンなスタイルに合わせると、可愛くまとまりすぎず、コーディネートのバランスが取れる」というのです。

 

 

粗野な表情に次第に変わる、ユニークな革。 

この特徴は、牛革だからこそ。ところであなたは、牛革にどういったイメージを持っていますか? 以前紹介した、ベビーバッファローの財布の質感を思い浮かべるひとが多いでしょうか。ある程度の厚みがあり、柔らかく、表面には少しシボがある。使うほどに手やポケットに馴染んでいき、ツヤが増していく。

 

▲右は1年間、毎日使って経年変化したベーシックスクエア。くったり、ざらつきのある表情になっているのが分かる。

 

ところがジャワカウは、牛革のなかでも一風変わっています。最初から滑らかでツヤがあり、使うほどに、むしろマットになっていきます。起毛して表面がざらつき、布のようにくったりとしてくるのです。

新品のツヤは、なめし上がりのマットな表面をアイロンがけのような方法でプレスし、平らにしているから。それがエイジングを経て、戻っていくというわけです。

 

 

革の品質に厳格なインドネシア産。 

この狙った質感を出すには、原皮が高品質でないといけません。コスト面から、原皮のランクを落として作ってもみましたが、うまくいきません。たとえコストがかかっても、いい下地を使う必要がある。そう結論づけたのです。

ジャワカウは、その名のとおりインドネシアのジャワ島で作られます。革作りには法律上の細かな決まりがあるゆえ、現地では品質に厳しい作り手が多くいます。なかでもRENのジャワカウは、2、30年もの歴史を持つタンナーで作られています。

 

 

時間も手間もかかる。
それでも革の良さを伝えていきたい。

いい下地だけを使うと決めただけに、苦労もあります。基準を満たす原皮で作るのが大前提ですから、入荷が遅れてしまうことも。そもそも生き物なので、当然ながらコントロールが難しい。時間も手間もかかります。それでも、品質を担保することを最優先したいのです。

世の中には、じつにさまざまなレザーがあります。安く手に入る低品質のものも溢れているいま。使い手も自然と、「こんなものだろう」と、革への期待を希薄にしてしまう。

 

 

だからこそ私たちにできることは、自分たちがいいと信じる革のクオリティに妥協せず、「こんな選択肢もある」とひたむきに伝え広めていくこと。ときにコストをかけてでも、時間や手間がかかって、お客さまをお待たせすることになっても。手にとって、共感してくれるひとをひとりでも多く。もっと革に期待できる、そんな世の中を目指して。

 

 

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