公開日 : 2024/06/19
あのひと、にあう革。
〜木村良平さんに、「ミルスペックナイロン」〜
REN 蔵前店から歩いてすぐ、のご近所さん。イタリア料理店・木村食堂は、てらった調理法や構成に頼らず、シンプルに食材そのものを味わってもらうことに丹精を込めた「イタリアに“ありそうな”郷土料理」が、この街に暮らすひとに長く愛されています。
2014年からひとりで店を切り盛りする木村良平さんは、RENの古くからの常連さんでもあり、これまで、名刺入れ、財布、バッグと、折にふれてさまざまな商品を手に取ってくれました。
今回は、そんな木村さんのお話を聞きに。4年前から使っていい味の出た「ビッグトート/ミルスペックナイロン」も見せてもらいました。
飽きっぽく、のめり込みやすい。
とにかく飽きっぽいんですよ。
2023年4月に店名を「木村食堂」に変えたのも、簡単にいうと、飽きたから。それまで8年間「Goloso」っていう名前でやってきて、でもイタリアの食材を使ったコテコテのイタリア料理をやっているわけでもないし、とあるとき考え直しちゃったら、「合わないかも」って日に日にイヤになって(笑)
ただ一度ハマったら、グッとのめり込むタイプでもあります。
コロナのときには、毎日お店を早くに閉めたあと暇すぎて、昔やっていたギターやウクレレをまた練習していました。バーでパイプを吸うのにもハマって、調べると意外と簡単な構造だって知り、自分でつくるように。知り合いにあげると喜ばれるし、どんどん凝って、漆で仕上げるようになったりもして。
料理も音楽もパイプも、ぜんぶ“つくる”で括れますけど、形として残るものだったり、ある程度練習が必要なものだったり、それぞれに違った面白さはありますよね。ただ、音楽もパイプもそのときだけで、すっかり熱が冷めちゃったんですけど(笑)
革への愛着は、実家ゆずり。
飽きっぽいんですけど、革みたいに、長く使うものへの愛着はあります。好きですね。
じつは、うちの父親は革の裁断師なんですよ。実家の近くに工場があったので、子ども時代は、よく見に行ったり、ちょっとしたことを手伝ったりしていました。
いま木村食堂で使っているメニューのカバーも、父親がつくってくれたものなんです。厚い皮を濡らして重しを載せて成形してね。座布団は、母親がつくってくれました。無印良品のウレタンに山羊革が被せてあって、もう10年くらい使ってます。
RENは、歩いてすぐの近所で、10年前くらいにふらっと立ち寄って名刺入れを買ったのが最初。いまだに使い続けています。そのあと二つ折りの財布も買って、それは長年使って壊れてしまったんですけど、いいアジが出ていると言ってもらえたので、エイジングサンプルとしてお店にお返ししました。
RENの製品は、やっぱり革が綺麗だし、カッコいいなと思うから、使い続けています。それに、なるべく近所のお店で買い物をしたくて。
しなやかないい肌触り。でも革じゃないから躊躇がない。
名刺入れのほかにいま毎日使っているのは、4、5年前に買ったトートバッグ。日常づかい+買い物用に買って、実際、野菜なんかを詰め込んでチャリの前カゴに突っ込むのが通勤スタイルです。
バッグは容量がないと心配になっちゃうタイプなので、最低でもこれくらいがいいんです。ただ、入れるのは、財布、小物ポーチ、サングラス、着替えのシャツくらいで、ちょっと少なめ。でもそれくらいが、持ったときいい感じに見える気がして。
革じゃなくナイロン製ですけど、スエードみたいに肌触りがよくて、変なベタつきもないし、しなやかで肩掛けしたときに収まりがいい。このデカさで革製だったら、結構値も張るだろうし、これでちょうどよかったなと思います。
とにかく軽いし、旅行のとき、ぐるぐるっと丸められるのもいい。汚れも気にせず使えるから、申し訳ないけど躊躇なく地面にも置ける(笑)。雨の日は中身が気になるのでmont-bellのアウトドアサックに入れたりもしますが、でも、濡れてもすぐ乾きます。2、3回丸洗いもしています。
飽きずに長く使ったぶん、ハンドルがかなり傷んじゃってますが、それでもAmazonで買ったハンドルカバーを付けて、まだ使い続けています。
-PROFILE-
木村食堂
味のある野菜、味のある魚、味のある肉を厳選。 イタリア料理をベースに旨いものを追求。
台東区蔵前4-5-2
日曜定休
営業時間:
ランチ:月〜土 11:00〜14:30(L.O 13:00)
ディナー: 月〜土 1 7 : 3 0〜2 4 : 0 0(L.O 23:00)
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