公開日:2024/11/26
仕事とトート、の十人十様
ー 前編 ー
「もはや働き方も生き方も限定されず、制約もだんだんとなくなってきた今。これまで当たり前、とされてきた仕事バッグの定義も、そろそろアップデートしたほうがいいのかもしれません。そこで、年齢も性別も職業もバラバラの10人に尋ねた、それぞれの仕事とバッグの選び方。RENが「ネクスト仕事バッグ」として推したい、レザーのトートとともに。
01 長塚奈央さん/フォトグラファー・ライター
02 八巻竜一郎さん/会社員
「数年かけて、じっくり検討する派です(八巻さん)」
「一目惚れしたら、すぐに買う派です(長塚さん)」
スタイルや考え方は正反対、だけど空気感が似ている夫妻ふたり。食品会社の営業職として働く八巻さんは、仕事用のバッグを数年かけて検討するほどの慎重派。「すごろくみたいに、年とともに素材を変えていきたい。今はナイロンだけど、ゆくゆくは革にしたいと思ってます」。一方、フリーランスの長塚さんは、これぞというモノを見つけたらすぐに買う派。「最近買ったバッグを出してみたら、全部単色のトートでした。仕事の時は黒とかの地味なスタイルが多いので、テンションが上がるヴィヴィットな色を選びがちですね」
▲読書好きの奈央さんがバッグに必ず入れるのは本、さらにカメラや水筒と、どれも重いものばかり。「なので軽さは重要。あとはスマホをすぐ取り出したいから、内ポケットは必須です」
03 外崎綾さん/ショップマネージャー・
フォトグラファー
がさつに、ガシガシ使っても大丈夫なモノ。
レザーは傷付くことを恐れなければOK。
「本当は昔からバッグは好きで、コーディネートに合わせるのとか憧れなんですけど、日々忙しなく生活してると、気づいたらずっと同じバッグを使い続けてしまう」という外崎さん。「なので選ぶのは、がさつに、ガシガシ使っても大丈夫なモノ。かといってエコバッグだと見た目がカジュアルすぎるので、見栄えが悪すぎないこと。レザーは傷付くことを恐れなければOK。私は、恐れないほうです」
▲化粧ポーチは持参せず、リップクリームと口紅だけを内ポケットにポンッと入れて。「キマりすぎるのがあまり好きじゃなくて。洋服もパンプスの時はジャージっぽいズボンとか、どこかで抜け感を作りたい」
04 橋本 亮さん/「Seven Years Coffee」
ロースター・バリスタ
コーヒー一杯にも表れる
センスや人間性を磨きたい。
だから、上質なものを身につける。
「コーヒーの淹れ方や味の作り方には、そのひとのセンスや人間性が表れる」と、自戒も込めながら話す橋本さん。その“美意識”はコーヒーに限らず、「たとえば着るものも自分の表現。上質なものを身につけていると、そういう雰囲気をまとえると思う。しかも質やデザインのいいものは、汚れたり傷ついたりしてもアリと思えます。ピカピカすぎもボロボロすぎもしない、そういうバランスが素敵かなって」。
▲3年前から毎日使うエル・エル・ビーンのキャンバスバッグ。ハンドルに引っ掛けてある、ネックレスがチャーミング。「ある日、家を出たあとでなんとなくしっくりこなくて、ここに逃したままになっています」。
05 谷井百合子さん/会社員
身軽な心に寄り添う、
余白の持てる大きさがほしい。
以前は、イギリスやフランスの伝統的で重厚なデザインに惹かれることが多かったという谷井さん。バッグも、かっちりした仕事着に合うクラシカルな雰囲気のものを選ぶことが多かったそうです。そんな好みやスタイルが、やわらかく身軽になったのは、最近のこと。「経理代行やライターの仕事など、経験のないことに挑戦するようになったんです。心持ちの変化が、選ぶモノにも表れてきたのかも」。
▲仕事の行き帰りに、カフェでお茶をするのが好き。その時間を楽しむために、雑誌や本、パソコンなどをふたつのバッグに分けて。「ドキュメントトートは電車のなかでもズレずに、肩にちゃんといてくれそうです」