〈interview〉外ポケウォレットのある風景 ー STUDIO.ZOK 滝上玄野さん

〈interview〉外ポケウォレットのある風景 ー STUDIO.ZOK 滝上玄野さん

公開日:2024/12/10

 

〈interview〉

外ポケウォレットのある風景
STUDIO.ZOK 滝上玄野さん

ようやく残暑の猛威も落ち着いた11月初旬。ホットドリンクで手先を温めつつ、名古屋駅から電車に揺られ、STUDIO.ZOK 滝上玄野さんのアトリエを訪ねました。やきものが盛んな愛知県で生まれ育ち、陶製雑貨を中心に制作を続けている滝上さん。「暮らしの中に土モノのあたたかさを届けたい」というものづくりへの想いや、RENとの出会い、愛用中のお財布について話を伺いました。

 

陶芸のイメージを広げたい

待ち合わせの駅まで迎えに来てくださった滝上さん。駐車場で再会の言葉を交わし、ご厚意に甘えて車で早速アトリエへ案内いただきました。車窓を通り過ぎるのは小高い丘や山の緑、おおらかな川面を反射する光。空の広さにほっと息がこぼれます。

STUDIO.ZOKでは、額縁やアクセサリーをはじめ、陶芸=食器という世間のイメージを広げるような、ライフスタイルにまつわるものをジャンルレスに陶芸で表現することを大切にしています。その代表作の1つが、サボテンなど植物を陶土で再現した「陶植(とうしょく)」と呼ばれるシリーズです。

滝上さん「はじめは鉢だけを制作していたんです。その中で植え込み作家さんやサボテン農家さんとつながりができて、『この鉢に合うものを植え込んでもらえませんか』と相談したり、逆に『こんな鉢が欲しいんだけど作れますか』と依頼いただいたりするうちに、だんだんとこの不思議な植物に惹かれてしまって。こんな形が自然界に存在するのかと」

「初めて作品を見た時のことが忘れられなくて」と話すのは、RENバイヤーの秋本さん。REN各店舗では、気になる作家さんにお声がけして定期的にPOP UP SHOPをおこなっているのですが、「きっとRENの世界観に合うと思うよ」と常連のお客様から作品を紹介いただいたことをきっかけに、思い切ってオファー。それを滝上さんが快く引き受けてくださり、2022年7月の初開催以降、今日まで定期的に展示を実施させていただいています。

REN秋本「RENで働く私たちスタッフも、お店に来てくださるお客様も、どこかしら好みが似ている気がしていて。この陶植も一目見てスタッフ一同すぐ気に入ってしまいましたし、きっとたくさんのお客様に喜んでいただける展示になるだろうなという直感がありました。もともと植物好きなこともあり、個人的にもすっかり滝上さんのファンです」

 

使うほどにどんどん手に馴染む、
なめらかな使い心地

今回とても嬉しいことに、取材の調整を進める中で、滝上さんが2年前からRENの「外ポケウォレット」を愛用くださっていることが分かり、実物を拝見するのを楽しみにしていました。

外ポケウォレットは、個性的なシルエットとラフな佇まいの二つ折り財布で、RENの中でも定番の人気商品です。見開きのカードスロットが8箇所と、中央の両サイドにもサブポケットがついているので、カードを10枚以上収納可。そんな見た目以上のキャパシティもおすすめしたいポイントです。

滝上さん「それまでは長財布を使っていたのですが、カバンに合わせてよりコンパクトな折り畳みタイプに買い替えようと思っていた矢先に、RENのお店でこれを見つけて。名前の通りコインケースが外付けで、サイズ感もぴったりで、まさに理想的な物だったので即決でしたね」

 

素材には、ベビーバッファローの牛革を使用。生後6ヶ月前後の水牛ならではの魅力をそのまま引き出し、天然のキズや色ムラを隠さず、素の風合いを大切にふっくらと仕上げた革で、使い込むほどにツヤを増して柔らかくなっていくので、じっくりとその変化を味わえるのも魅力の1つ。

滝上さん「もともと柔らかかったのですが、2年のうちにどんどん手馴染みが良くなってきている印象です。動きも触り心地もなめらかで、すごく気に入っています」

REN秋本「お財布って、使う人の人柄を写す鏡のようなアイテムだなと思っていて。滝上さんのこのツヤツヤなお財布は大事にされてきたのがよく分かるし、ご本人の穏やかで丁寧なキャラクターが伝わってきますね」

滝上さん「RENさんとのご縁をいただいてから、以前よりも自然と革製品に目が向くようになった気がします。その中でもRENさんは、バッグだけでなく小物類も充実していて、そのどれもが“RENらしさ”を宿した商品であることが、ブランドとして素敵だなと思っていて。ぜひ今後も、POP UPに限らず、おもしろいコラボレーションに取り組ませていただけたら幸いです」

革とやきもの。長く付き合っていきたいと思える物との出会いは、日々の暮らしを、ほんの少しあたたかく、心地良い時間に変えてくれると信じています。大げさかもしれませんが、そんなささやかな希望を胸にものづくりに向き合う同志として、これからもぜひご一緒させていただけたら嬉しいです。

 

-PROFILE-

STUDIO.ZOK
2012年に滝上玄野が設立したブランド。ライフスタイルに合う陶製のアイテムを中心にデザイン・製作。幅広い媒体を土で表現することで、土の持つ可能性を広げていくことをコンセプトに活動中。

https://shop.studio-zok.com/
https://www.instagram.com/studio_zok

 

 

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