公開日 : 2022/10/18 更新日:2023/08/15
〈staff review〉
シープメッシュを使ってみて—
6つの「想像と違った」こと。
先入観は人をかたくなにします。
「わたしには似合わない」「わたしにはまだ早い」「わたしはこっちじゃない」と、遠ざけてしまうことであたらしい可能性の芽は、そこで摘まれてしまいます。
ここに紹介したいのは、あるRENのスタッフのエピソード。シープメッシュのバッグを購入、実際に使ってみたところ、それまでのさまざまな思い込みが、なくなっていくのを感じたそうです。
先入観を解き放つと、「わたし」はここまで自由になれる。欲しいものの本質に届く。それを教えてくれました。
REN蔵前店スタッフ 本田さん
〈愛用品〉 サークルバスケットM/シープメッシュ(black)
〈愛用歴〉 約2年
もう少し、上の年齢の人が持つものだと思ってました。
わたしは30代ですが、このバッグを最初に見たとき「まだ早いかな」と感じました。もう少し上の年齢のひとに似合いそう、と思いながらも、RENに新しく加わった生地のバッグを手に取ったんです。
でも、使っていくほど、自分にぴったりのバッグだと思えるようになって。たとえば革が網目状になった立体的な生地は、普段の洋服にもしっくりなじむ。わたし自身が、イメージしていた年齢に近づいてきたせいかもしれません。着る服も、カジュアルでありながらどこかちゃんとして見えるような、シックな生地やカラーリングのものを選ぶようになってきていたり。そんな装いによりそうバッグだったんです。
持ってみたら、思ったより柔らかくて軽かった。
夏にはゴートメッシュのバッグを愛用していました。だから、このサークルバッグも単純に「使ってみたい」と。触ってみると、ゴートメッシュよりやわらかな質感で、その軽さにも驚きました。
透け感が強いゴートメッシュは夏に似合うイメージですが、シープメッシュは網目が軽やかで、それでいてきっちり感もあり、カラーリングはブラックやグレーといった落ち着いた色。よりバランスがよく、一年中持ちやすいバッグです。
スリムに見えて、意外と荷物が入ります。
スリムに見えるサークルバッグですが、マチがあり、やわらかいため胴面にかけて自然な膨らみもうまれ、収納力はなかなか。わたしは毎日しっかり水を飲むほうなので、仕事の日は1Lペットボトルとお弁当箱を入れています。
休みの日は、ポーチ、スマホ、財布くらい。荷物が少ないなりにくったりした、その感じもかわいくて。
裏地があると安心と、
くったりとしたなじみ感の両方がある。
RENで裏地の付いているバッグは珍しいんです。くったりとやわらかい革を補強するためですが、それが、機能やデザインにもプラスに働いています。たとえば、バッグの内側にはポケットがふたつ付いていて、これが仕分けに便利。通常、内ポケットを付けようとすると、縫い目が表面に出てしまいますが、これは裏地に縫い付けてあるので、すっきりとしたデザインに。
使いはじめからやわらかいシープメッシュですが、最初はまだきっちりとして、クセがない感じ。その雰囲気も好きですが、体に沿って、なじんでくると、もっと素敵です。わたしのバッグも、かなりくたっとして、モード系のお洋服とも抜群に相性がよくなった気がします。
ずっと、ワンハンドルのバッグは持たなかったけれど。
店頭では、“ワンハンドル”を敬遠する声を耳にします。バッグの口を開けるときにかならず両手が必要なワンハンドルは、たしかにちょっと扱いづらい。でも、だからこそ肩にかけるだけで、ピタッと口が閉じてくれる。ジップなしでも中身が見えにくく、安心です。
おもしろいのは、「ワンハンドルのバッグはちょっと……」という方にかぎって、シープメッシュのサークルバッグを気に入ってくださる方が多いこと。とくにご年配の方で、30、40代にブランドものの上質なバッグを使ってきた、百貨店世代。年齢をかさね、引き続きいいものを使いたいけれど、やっぱり軽いのがよくて。と、RENのサークルバッグを見つけてくださるようです。そうした方に選んでもらえるのがうれしいです。
黒だけど、まっ黒に見えないのがいい。
年配の方に話を聞いていると、「歳をとると黒いバッグを選ばなくなった」なんて声もあります。いつもとりあえず黒に飛びついてしまうわたしはまだまだ未熟だな……、と感じてしまいますが、さておき、そこにもまたこの革の魅力が隠れている気がします。
網目の陰影があって、コントラストが効いている。そもそも均一な革ではなく、紐の染まり具合もちょっとずつ違うため、それが重なることでさらに絶妙なグラデーションがうまれる。黒だけど、まっ黒じゃない。だから今日みたいなモノトーンのコーディネートにも合いますし、それが、どんな年齢の方からも選ばれるゆえんなのかもしれません。
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