#30/ フラットショルダー / ピッグスキン・ハリー

ぺたんと平たいボディに、ストリングを通しただけのシンプルな「フラットショルダー」。RENのバッグのなかでもとりわけミニマルな構造で、誤解を恐れず言うと、袋に紐をつけただけ。ただ、そのプリミティブさ、お節介すぎないデザインこそが、大きな魅力です。

「バッグに荷物を入れて運ぶ」ことを突き詰めたかたちは、ナチュラルなハリーの特徴や味わいを、じかに感じさせます。大袈裟にデザインされておらず、存在感をことさら主張しないため、どんな装いにもすっと馴染みます。

ボディの底にはパイピングが施されており、それが、さりげない個性に。同時に、強度も担保します。

ストリングは、提げたり掛けたりするために、ただ袋に通してあるだけ。開口部をぎゅっと絞ることはできず、機能は最低限です。ただ、肩掛けも斜め掛けもできるたっぷりとした長さがあります。ボディが薄いので、斜め掛けした上にコートやジャケットを羽織っても嵩張りません。

また、ストリングの端は切りっぱなし。「自分には長すぎる」と感じたら切ってしまうのもいいかもしれません。もともとさっぱりとしたデザインのバッグだからこそ、抵抗なく、そうした大胆なアレンジも。

手に提げるときは、ストリングの根元あたりを無造作に掴んでみてください。使い込み革がやわらかくなると、パイピングが施された底や、中に入れた荷物との兼ね合いで、くったりと自然なドレープがあらわれます。

HALLIE / ハリー

ブランド立ち上げ当初から、私たちが大切にしているオリジナルピッグスキンです。当時は革といえば牛革で、傷や色ムラのない、ひと目見てわかるクオリティがもてはやされていました。そんななか独自の価値を求めて素材を探し、めぐりあったのがハリーです。比較的キズや色ムラが多く、一般的に裏材として多く使われていた素材。ですがとにかく軽く、密度が高いため、薄くても丈夫であること、通気性のよさ、布のようなしなやかさに、私たちは可能性を感じたのです。部位による密度や質感の違いや染料を研究し、原皮をできるだけ無駄にしない方法を編み出すことで、いまではその魅力が多くのひとのもとに届いています。

［ 商品ご購入時のご注意 ］
天然皮革のため、一枚ごとに表情が異なります。生きていたときについたキズや、シボ、色ムラがある革も、個性のひとつとしてRENでは捨てることなくバッグを作っています。キズは消えることはありませんが、つかうほど革の表面にツヤが生まれ、キズや色ムラも馴染んでいきます。キズや色ムラが理由による、商品の返品や交換はできませんのでご了承ください。